会社が大きくなってくると、障がい者雇用について考える経営者の方も多いのではないでしょうか?
日本では、障がい者の雇用安定のために、常時雇用している従業員のうちある一定の割合以上は障がい者を雇用しなければなりません。
障がい者の雇用をを考えているが、実際にどのようなメリットがあるのか、また雇用するうえで気をつけたり注意するべきことがあれば事前に知っておきたいですよね。
この記事では障がい者雇用のメリットやデメリットについて詳しくお伝えします。
障がい者の定義とは
障がい者基本法によると「障がい者」とは、「身体障がい、知的障がいまたは精神障がいがあるため、継続的に日常生活または、社会生活に相当な制限をうける者」とあります。
わかりやすく表すと、「心身のいろいろな条件により社会のなかでかなりの生き辛さがある」ということです。
障がい者として行政機関から認定されれば、障がい者手帳が交付され、さまざまな公的支援を受けることができます。
障がい者手帳には、身体障がい者手帳・精神障がい者保健福祉手帳・療育手帳の3種類。
身体障がい者には身体障がい者手帳が交付され、精神障がい者には精神障がい者保健福祉手帳、知的障がい者には療育手帳が与えられます。
障がい者雇用のメリットについて
障がい者雇用のメリットについてまとめました。
専門的・優秀な人材の獲得ができる
障がい者の中には専門的な知識・スキルを持つ人材も多くいます。
例えば、発達障がいのひとつである「アスペルガー症候群」や「自閉症」です。
この発達障がいの特性は、新しい環境に馴染むことには時間がかかる一方で、慣れてくると一つのことに注力できるという特性を持っています。
特定の分野において専門家顔負けのレベルに到達することがあるので、障がい者雇用を用いることで、そのような人材を確保することができるでしょう。
業務の最適化・効率化を図るきっかけになる
障がい者を雇用する場合、特性によっては他の一般社員と同じ仕事を依頼できないケースもあり、その際は各人に合った業務を切り出す必要があります。
業務切り出しをおこなうことは、日々の業務を見直し、最適化・効率化を図るきっかけになります。
人事管理能力が向上する
障がいを雇用すると障がい特性に合わせて個人の能力を発揮できるような体制を考える機会が与えられます。
この視点を持つことで、同時に障がいを持っていない社員の個々の活躍にも目が向けられるようになり、組織として人事的な管理能力の向上にも繋がります。
障がい者を雇用するデメリット
障がい者を雇用するデメリットとして、就業環境、人事制度を整える必要が出てきます。
また入社後も、障がい者のサポートができるような仕組みやリスクヘッジも整備しなければなりません。
障がい者と共に働いたことがないクライアントからすると、知識不足によって障がい者を受け入れることを不安に感じ、そこから問題や課題が生じているケースもあります。
そのようにして生まれる障がい者雇用のデメリットが、雇用を促進する足かせとなっているのです。
障がい者雇用をするうえで会社が取り組むべきポイント
日本では、障がい者の雇用安定のために、常時雇用している従業員のうちある一定の割合以上は障がい者を雇用しなければなりません。
しかしながら、多くの企業で「雇用を進めたいが社内の理解が得られない」という課題を抱えています。
障がいのある社員に合理的配慮として必要なサポートをおこなうためには、採用時や現場に配属される前に本人ときちんと話し合いをすることをおすすめします。
障がい者個人個人の障がい特性や能力、どのような点に配慮してほしいのかを把握しましょう。
その情報は本人の了解を取った上で現場の管理者やスタッフとも共有します。
初めて障がい者を受け入れる現場や管理者に対しては、障がい者受け入れに関する研修会を開くといいでしょう。
研修会では、障がい特性についての基本的知識、日々のコミュニケーションや健康面でトラブルがあったときの対応方法、人事側のサポート体制などについて伝えておきます。
また、配属部署以外の社員も対象に、業務の取り組みの共有や、障がい者との相互理解を深める機会を定期的に設ければ、社内理解の浸透に効果的です。
また、障がい者雇用をすると、助成金が国からもらえます。
安定的な雇用を目指した活動や障がい者自身のスキルアップのための活動に対して支払われる助成金もありますので、うまく活用して就業環境を整えましょう。
まとめ
今回は障がい者雇用の企業側のメリットについて詳しく紹介していきました。
障害を持っていても働くことはできますし、活躍できる場所は必ずあります。
その中で適材適所で仕事を任せ、障がい者の社会進出を促すことはとても大切なことです。
就労継続支援B型ぐりーんぴーすでは、皆さんの「働きたい」を応援して就労を通じて自立していくお手伝いをしたり、障がい者雇用を考えている企業さんにサポートをおこなっています。
まずはお気軽にあなたの希望や悩みをぜひ聞かせてください。