企業向けコストシミュレーション:B型委託でどれだけ削減できる?

企業の定型業務(検品、仕分け、データ入力など)は一見「手軽」に見えて、実は人件費/残業代/教育コスト/設備費といった複数のコストが絡み合い、繁閑差や急な業務増に対応しづらいという課題があります。
一方、就労継続支援B型事業所へ委託すると、人件費相当の単価で一定品質を担保しつつ、社会貢献としてのCSR評価やSDGs対応にもつながります。しかし「結局どれだけ削減できるのか?」という具体的な数字がわからないと、経営判断のスイッチは入りません。

本記事では、以下の流れでシミュレーションと運用ノウハウを詳解します。

  1. 社内運用と外注コストの比較モデル
  2. 人件費・管理費の具体的シミュレーション
  3. 隠れコストまで洗い出すポイント
  4. 品質管理を両立させる運用術
  5. 実際に導入した企業のケーススタディ
  6. 今後の業務拡大を見据えた中長期プランニング

「自社のコスト構造に当てはめてみたい」「まずはざっくりイメージしたい」という読者のために、具体的な数字例と運用の勘所を余すところなくお伝えします。

社内作業と外注コストの比較モデル

社内自前運用にかかるコスト内訳

  • 人件費

    • 社員月給30万円(時給換算1,600円)×2名×月160時間=512,000円
    • 繁忙期残業40時間×時給2,000円=80,000円
      →合計592,000円
  • 法定福利費・社会保険料

    • 社会保険料率約15%×592,000円=88,800円
  • 教育・研修コスト

    • 新規パート研修4時間×2名×時給1,600円+研修資料作成工数=20,000円
  • 設備・スペース費

    • 賃貸スペース月額20,000円+機器償却月額10,000円

社内運用トータル(例)
592,000+88,800+20,000+30,000=730,800円/月

B型事業所委託時のコスト内訳

  • 委託単価

    • ぐりーんぴーす標準単価:時給800円×200時間=160,000円
  • 交通費・納品費

    • 事業所引取・納品一律10,000円
  • 管理マネジメント料

    • 進捗報告/月次会議設定料 30,000円

委託トータル(例)
160,000+10,000+30,000=200,000円/月

比較モデル

項目 社内運用 B型委託 削減額 削減率
合計コスト 730,800円 200,000円 530,800円 約72.7%削減

この比較から、530,800円のコスト削減が見込め、かつ教育・保険・設備管理の手間も大幅に軽減できます。

人件費・管理費を可視化した削減シミュレーション

人件費シミュレーション例

  • **社内:**時給1,600円×200時間=320,000円
  • **B型:**時給800円×200時間=160,000円
    160,000円/月の直接削減

管理コストシミュレーション例

  • **社内:**研修・マネジメント調整工数150,000円/月(担当2名×80時間)
  • **B型:**初回研修50,000円+月次フォロー会議30,000円=80,000円
    70,000円/月の削減

隠れたコストも試算

  • **欠勤・急な休暇対応コスト:**社内20,000円→B型0円(代替要員あり)
  • **採用費用:**社内30,000円→B型0円
    さらに50,000円削減

合計シミュレーション

コスト項目 社内 B型事業所 削減額
人件費 320,000円 160,000円 160,000円
管理費 150,000円 80,000円 70,000円
欠勤・採用 50,000円 0円 50,000円
合計 520,000円 240,000円 280,000円

隠れコストも見逃さない!トータルコスト削減のポイント

研修・教育コストの最小化

  • 標準化研修プログラム
    ぐりーんぴーすは独自のeラーニング教材を保有し、事前に利用者へ標準研修を実施。これにより、企業側の資料準備や講師派遣コストを30%以上削減しています。
  • OJTサポート
    実務開始後も、現場OJT担当者を派遣し、品質チェックポイントを共有。無駄な再教育や手戻り工数を低減します。

業務発生時の追加費用管理

  • ピーク対策割増設定
    繁忙月には時給1.2倍、閑散期は定価で調整することで、予算オーバーのリスクをコントロール。
  • 上限金額の事前協議
    「今月は最大予算○○円まで」という上限を契約書に明記し、予期せぬ追加費用を防止します。

品質を担保しつつコスト最適化を図る運用術

QC(品質管理)体制の構築方法

  • チェックリスト細分化
    作業工程ごとに50項目以上のチェックリストを作成し、ミス率を月間0.5%以下に維持。
  • 定期サンプリング検品
    毎週ランダムに10%の検品サンプルを企業へ報告。企業側でも安心して任せられます。

定期レビューによる無駄削減

  • KPI設定とモニタリング
    作業時間/不良率/コスト削減率などをダッシュボードで可視化。
  • 改善サイクル(PDCA)
    月1回の改善会議で、数値目標に未達項目を分析し、翌月の作業標準を更新。これにより、無駄作業を毎月5%ずつ削減しています。

導入企業の削減効果ケーススタディ

製造業A社の検品業務委託効果

  • 依頼前の課題:高い人件費と繁忙期の残業負担、品質バラつき
  • 導入スコープ:月間検品1,000点/2名体制
  • シミュレーション結果
    • 社内:社員2名×1,600円×160h=512,000円+福利費15%=588,800円
    • B型:800円×160h=128,000円+管理料30,000円=158,000円
      430,800円(約73%)削減
  • 導入後の実績
    • 品質バラつき0.3%以下維持
    • 残業時間70%削減
    • 社員の業務満足度向上

物流業B社の仕分け・梱包効果

  • 依頼前の課題:短納期対応時のスポット人員確保コスト
  • 導入スコープ:月間仕分け3,000個/パート5名相当
  • シミュレーション結果
    • 社内:パート5名×1,200円×120h=720,000円+教育費50,000円=770,000円
    • B型:800円×120h=96,000円+交通費10,000円+管理料30,000円=136,000円
      634,000円(約82%)削減
  • 導入後の実績
    • 納期遵守率100%
    • クレーム件数ゼロ
    • CSR評価向上で新規取引先獲得

今後の業務拡大を見据えたコストプランニング

増員シナリオとコスト予測

将来的に作業量が月間200時間→300時間に増加した場合、

  • 社内増員コスト:社員×追加1名×1,600円×100h+福利費15%=184,000円
  • B型増員コスト:800円×100h+管理料10,000円=90,000円
    94,000円の追加削減

長期見通しでのROIモデル

  • 初期投資(研修費+システム設定):150,000円
  • 年間削減額:月平均400,000円×12ヶ月=4,800,000円
    投資回収期間:約1ヶ月
    年間純削減額:4,650,000円

まとめ

本シミュレーションから、B型事業所への委託は単なる「人件費削減」以上の効果があることがわかりました。ぐりーんぴーすでは、標準化された研修プログラムと厳密な品質管理体制を組み合わせることで、コストを最大約70%削減しながら、**不良率0.3%以下・納期遵守率100%**を実現しています。また、福利費や教育コスト、急な人員調整の負担も一括して軽減できるため、管理・運用の手間も大幅に減少します。

さらに、増員シナリオや長期ROIモデルでは、初期投資をわずか1ヶ月以内に回収し、その後は年間で数百万円の純削減効果が見込めます。これにより、企業の財務健全性だけでなく、CSR評価やSDGs対応の面でも大きなメリットを享受できます。

「自社では具体的にどれだけ削減できるか?」を知るためには、まず本記事の数値モデルを参考に現状コストを可視化することが第一歩です。ぐりーんぴーすでは、企業ごとの実態に合わせた無料シミュレーションを承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。新たなコスト最適化と社会貢献を、ぐりーんぴーすと一緒に実現しましょう。